脳科学者 茂木 健一郎さん:公益財団法人日本盲導犬協会公式ホームページ

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公益財団法人日本盲導犬協会

脳科学者 茂木 健一郎さん

NHK「プロフェッショナル〜仕事の流儀」で紹介された多和田訓練士の訓練方法を、脳科学的にも理にかなったいい方法だとおっしゃる茂木健一郎さん。人と犬の関係、盲導犬について伺いました。

茂木健一郎

●脳の働きとは感情であり直感です
私は「人間が考えるということはどういうことか」ということに非常に関心があり、博士号を取った後に、脳科学の研究を始めました。
人が生きていく中で「正解」ということはほとんどありません。ある人にとっては正解でも、ある人にとっては正解じゃないこともあります。判るはずないですね、人生の正解は。これが正しい結論だという確信のないまま自分はこうするのだと人は日々、決定を下しています。それは感情に支えられた判断力であり、それこそが脳の働きなのです。

●脳科学と盲導犬、そして判断力
ところで脳科学的に言うと、多和田さんの盲導犬の育て方である、「いいことをしたらすぐに褒める」というやり方は、理にかなったとてもいい方法です。褒められたり達成感を感じたりすると、脳の内部にはドーパミンが出ます。そのとき直前の行動が強化され、くりかえしたくなります。これを強化学習といいます。育てるという意味では、人も犬も同じだといえます。
さらに、盲導犬にはその場の状況を判断する能力も求められます。街中では人が歩き、車が通り、障がい物があります。盲導犬がその場に応じた的確な判断ができるようになるため、犬自体の判断能力を養わなくてはいけないと思います。この判断能力が高いと、ユーザーは盲導犬をより信頼するようになります。お互いが信頼してどう向き合うかは、人間同士にも同じことが言えます。

●犬と人間の望ましいかかわりとは
犬と一緒に暮らすということは、子どもが命とは何かを学ぶことでもあります。アニメやゲームとちがって、生き物は必ずしも思い通りにはなりませんね。そこが生き物のいいところだと学びますし、また、死と直面してかけがえのなさを知ることもできます。動物とは自分の思い通りには行かない、それぞれが意志をもち、命あるものだと知ることが大事です。

●皆で手助けし合う、それが心豊かな社会へとつながります
以前住んでいた家の近所に、全盲の夫婦が暮らしていて親しくしていました。二人とも針灸師で盲導犬のユーザーでした。全盲の方同士が結婚され、生まれた女の子二人が両親を助けていました。自分の親が目が見えないということは特別なことだ、とあるとき気付き、子どもなりに思うことがあるでしょうが、二人とも素直に育ち、両親を助けていました。また、そういう生活を盲導犬が助けていて、「ああいいな、すごいな」と思いました。我々も感じるもの、感化されるものがあります。皆でいろいろ手助けし合う社会になるといいですね。それが心豊かな社会へつながるのだと思います。

茂木健一郎

プロフィール
1962年東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。「クオリア」(感覚の持つ質感)をキーワードとして脳と心の関係を研究。2006年1月より、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』キャスター。

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