糸井重里さん:公益財団法人日本盲導犬協会公式ホームページ

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公益財団法人日本盲導犬協会

糸井重里さん

写真:訓練士歴43年の多和田悟理事と、愛犬や盲導犬について思うこと、仕事のありかたや生き物の死に対する考え方など、話が弾みました=(株)ほぼ日にて

2016年度ACジャパンのCM 「盲導犬会議」を見た糸井さんが、ツイッターで取り上げてくださったことで、このCMが話題となりました。また50周年記念式典では、あるユーザーが糸井さんの言葉を引用して次のように述べました。「愛を形にすると、それは犬である」。それはどんな背景から生まれてきた言葉なのか? 糸井さんに直接会ってお話をうかがうことができました。
糸井さんの目に留まり話題になったポスターはこちら

「犬って、愛。」その言葉のおおもと

多和田:糸井さんのところのブイヨンはまだ14歳ですね。

糸井:14歳と半年たちますね。

多和田:犬って素直に生まれてから死ぬまで全部をみせてくれます。僕は昨年7月に16歳と7ヵ月でゴールデン・レトリーバーを亡くしました。亡くなる1週間前まで歩いていて、ある朝起こしに行ったら起きてこなかった。

糸井:自然ですね、そういうのがいいなあ。ブイヨンは最近寝ている時間が長くなって、こちらが「どうする?」って起こしに行きますからね。寝ている時間の側が濃くなることが死ぬということなのかなぁと。そして犬を見ているっていうのは、結局自分を見ていることだと思うんですよ。無意識で自分や自分たちを見ている視線で、犬にいらだつこともなくはない。それは、自分にいらだちがあるのが反射して見えてくるということで、すごく分かりやすい。

写真)愛犬のブイヨン(ジャック・ラッセル・テリア14歳)と糸井さん。ほぼ日が運営する犬猫SNSアプリ「ドコノコ」にも登場します。

多和田:まさに鏡ですよね。

糸井:ほんとうに。犬が平和で健やかに暮らしている場合には、家族でどんなにののしりあうことがあっても、言葉にはなっていない落ち着いた愛の形があると思うんです。反対に恋愛状態の男女が飼っていた犬を、別れる時にどっちが引き取るか、みたいな話はよく聞くことです。 「犬って、愛」というのは、おおもとはそんな不幸なケースから思いついたことです。

多和田:でもすごくポジティブに捉えている。

糸井:分の経験からも犬が健やかで豊かに暮らしているというのは、その家の愛を示していると思うんですね。そういうことがたくさんの人に伝わるのはうれしいですね。

多和田:人は優しさを持っていて、誰かの役に立ちたいと思っている、僕はそう考えているんです。盲導犬育成を応援するという形でそういう意思を表す人もいます。

糸井:犬や猫より人間の方が個の動物だと思うんです。群れるにしても、個と個が手をつなぎあう。でも犬は「あなたがいなければいけない関係」をお互い作ろうとしますよね。

多和田:しかも自然にやりますね。人みたいに下心がない。

糸井:相当独立しているように見える犬でも、独立しているふりをしているだけで、実は人間がいなくてはならない。あれは、人間にとっても必要な栄養素だと思うんで、それを受け取れるだけ幸せだと思うんですよね。でも、犬が年をとると、絡みついてくるような関係を強く持とうとするわがままが減ってくるんで、それが寂しい。もっと迷惑をかけてくれっていうか。

多和田:犬が迷惑をかけてくれると安心しますよね。

犬は、本当に「仕事がお好きな方々」

糸井:犬種によって訓練って違うんですか?

多和田:違います。ジャックラッセルは難しいですよ。でも色々なことができるようになってくると、用のない時も「さーやれ」って催促してくる。

糸井:犬はほんとに「仕事がお好きな方々」ですからね。

多和田:しかも仕事と思ってない。楽しんでいる。

糸井:そう、楽しみなんですよね。今うちのコ(ブイヨン)は、それがないから寂しいんですよ。ボールを投げても取りにいかなくなった日があったんです。ああそうか、猟犬をやめたんだな~と思って。仕事はしないけど今まで猟犬のつもりでいたと思うんですよ。ボールを取りに行く回数が段々減ってきて、とうとう転がしたら見るだけになっちゃって。

多和田:人で言うところの定年ですね。

糸井:そうか、定年か!

多和田:ブイヨンはボールを取ってくること、家族を面倒がらせることが仕事だったんですね。犬はみんなちゃんと仕事しているんですよ。仕事がない方がかわいそう。

糸井:あと見張りっていう大きな仕事がありました。テレビに向かっていつも怒っていました。動物が出ると、この縄張りには入れないぞって。犬は仕事が大好きですからね、雪の中をグルグル回っている犬とか何やっているんだろって。犬はギャラの出ない仕事をしているだけ。

多和田:そう、忙しいんですよ。

糸井重里(いとい・しげさと)
1948年群馬県生まれ。コピーライター、作詞家、ゲーム制作、エッセイストとして活躍。
1998年にWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を開設。㈱ほぼ日代表取締役。犬猫SNSアプリ「ドコノコ」も運営。

今回糸井重里さんと対談した多和田訓練士が
日本盲導犬協会の盲導犬育成についての考え方や方法を語る「盲導犬の訓練って?」を連載しています。ぜひご覧ください!
「多和田訓練士が語る盲導犬の訓練って?」

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